『垂直の記憶』

山野井泰史の自伝である。
「あとがき」に、胸を打つ言葉がある。

幸運なことに、僕には若い時から蓄積してきた知識と経験があり、何よりもやる気があるのです。

クライマーとして致命的な傷を負った彼は、「はじめに」の中で、まずこう書いている。

追い求めてきた夢を実現できる見込みが、どうやらなくなってしまったことだ。(…)
そして手と足を合わせて十本もの指を失った現在、挑戦する資格もなくなったことが決定的となった。これからいくら一生懸命トレーニングを積んでも、無理であることは僕自身が一番よくわかっている。


私は凡人だが、年老いていく現在、彼と同じ気持ちを抱くことがある。
肉体は衰えていく一方で、
夢をかなえる見込みはどんどんと無くなっていく。
でも、なぜか、やる気持ちは衰えることがない。
そして、若いころにはなかった知識と経験で、まだまだできることがあるのに気づくのである。

若い人たちが、「趣味は寝ること」と言っているのに驚く。
(ポーズかもしれないが)
今やっていることは、30年後に大きな差となって自分に返ってくるのに。

ああ、10代のころにテニスラケットを握っていたかったと思う。

しかし、20年後の私は、今、テニスボールを追っていることに感謝するのかもしれない。
人間の潜在能力は無限である。
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by take_velo | 2011-07-20 00:58 | つれづれに思うこと | Trackback | Comments(0)

テニス・ボクシングのことを中心に思うことをつづってます。Pコーチはプライベートコーチの略、SPコーチはシングルスプライベートコーチの略です。長ったらしくなるので。


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