「自助」という名の落とし穴

ハリー・ポッターの著者の新作、『カジュアル・ベイカンシー』を読み終えた。

社会そのものが貧困を支える仕組みを持たないと、
(大黒柱となれる)身内の家族が死に、
個人の努力で貧困と闘う篤志家が死んでしまった時に、
最初に犠牲になるのは子供であることを、この物語は教えてくれる。
なんともやるせない小説である。
まっすぐな心を持ち、
運動能力という才能にも恵まれ、
弟を最後まで守ろうとして、
まさにそのために弟と死ななければならなかった主人公、
ああ、教育という場は、学校は、教育者は、彼女の力にはなれないのか。
なれないのである。

今日の毎日新聞に、
生活保護の支給額が減るということは、貧困の認定レベルが下がることである、という意見があった。
200~300万円の年収家庭は、もはや貧困家庭ではないとみなされるのか…
物価は上がろうとしているのに。
大人は、「自助」、すなわち、働いて自分の努力で生き抜いていけばいい、という理論が成り立つのかもしれないが、
子供にはその理論は成立しない。

大学は、(私の学生の何人かがそうであるように)学費を自分で稼いで、それから入学する道もある。
(私たちは、そんな彼らの要求にこたえられるような授業をしなければならない。)
でも、高校までは、社会が子どもたちを支えないと、
貧困は再生産されてしまう。
そして、暴力・麻薬・性の搾取も再生産されることになる。

フランスで大ブームとなっている、フランス版ハリー・ポッター(?)、Oksa Pollock を読み始めた。
電車の中での1時間ほどの読書でも、
毎日の積み重ねで、長編小説も読み終えるができる、
フランスに行かないのなら、せめてリーディングの力くらいでもフラッシュアップせねば。

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by take_velo | 2013-01-27 09:53 | つれづれに思うこと | Trackback | Comments(0)

テニス・ボクシングのことを中心に思うことをつづってます。Pコーチはプライベートコーチの略、SPコーチはシングルスプライベートコーチの略です。長ったらしくなるので。


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