負けることがプレーヤーを強くする

ジョコビッチがインタビューに答えて、
「ナダルとフェデラーがいたことで自分は強くなった」と言った。
今でこそジョコビッチは男子シングルスの王者だが、
一昔前は、
フェデラーとナダルがいる限り、ジョコビッチは永遠に勝てない、
かわいそうに、生まれた時代が悪かった、と言われていたものだ。
それくらい、本当にジョコビッチの勝てるチャンスは全く見えず、
挑戦しても挑戦しても、この二人に負け続けて、グランドスラムは取れなかった。
だから、初めて優勝した時、ジョコビッチは感極まってむせび泣いた。

だから、彼の背負ってきたものの重さ、その重さをはねのけてしまった強さ、その後で相手に感謝する謙虚さ、すべてが素晴らしいと思う。

私が以前についていた(元日本トッププレイヤーの)コーチは、ジュニア時代に全く勝てなかったそう。
クルム伊達もそうだったらしい。(ところで、彼女はひざの内視鏡手術をを決心した。医学の進歩が彼女のカムバックを可能にすることを願ってやまない。そして、ファンに手術を公表する彼女の勇気に敬意を表する)
ジュニア時代になぜ勝てないかと言うと、たぶん、基本に忠実だから。勝つことを優先して、相手の弱点分析に時間とエネルギーをかけたり、トリッキーなプレイを混ぜたりしなかったから。
だから、その経験がやがて強さとなって開花すると、トッププロにまで上り詰める可能性が開ける。

ジョコビッチやジュニアの選手とはまた違って、
私のようなスクール生徒にも、この「負け続ける」ことのつらさを日常的に体験する。
たとえば、レッスン最後のゲーム練習、
ポーチの練習をしたら、「ポーチに出てみましょう」、
並行陣の練習をしたら、「リターンダッシュをしてみましょう」
と、テーマを決めてゲームをする。
でも、負けるのが嫌で、自分の得意なパターンに固執したくなる。
私は並行陣のボレーが下手で、できればベースラインにステイしたい、
そんな私を、上手な(特に女性)プレーヤーは、わざと短いボールを打って前に出そうとする。
その時のために、あえて今のゲームに負けることを受け止める。
ペアに、「勝とう」「ミスを減らそう」と言われるたびに、自分の強さを試される。(ごめん)

こんな時、私はプライベートコーチの言葉を思い出す。
「どうしてそんなに深刻になるんですか?
負けても勝ってもどちらでもいいですから。
それより、この前取り組んだテーマはそのゲームの中でできましたか?
ゲームを楽しみましたか?」

今日は雨でプライベートレッスンはお休み。
昨日の全豪オープンの試合(オンデマンド)を見ようかな。

[PR]
トラックバックURL : http://takevelo.exblog.jp/tb/22309464
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by take_velo | 2016-01-29 08:49 | テニス | Trackback | Comments(0)

テニス・ボクシングのことを中心に思うことをつづってます。Pコーチはプライベートコーチの略、SPコーチはシングルスプライベートコーチの略です。長ったらしくなるので。


by タケ
プロフィールを見る
画像一覧